漁船員(漁師)になろう!〜宮城県北部船主協会

宮城県気仙沼市にある宮城県北部船主協会付属船員職業紹介所(国土交通省東北運輸局認可)の公式ブログ♪
遠洋・近海カツオマグロ漁船等の新規乗組員(未経験者)を広く募集しております!
連載企画 第29回「海の男にあこがれて」
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    毎月、三陸新報に連載しております「海の男にあこがれて〜新人漁船乗船記」の第29回目の登場です。

     

    今回の彼は、青森県の大間町出身の26歳。

    海上自衛隊から遠洋マグロ延縄漁船の門を叩いてきました!

     

    なかなかクールな彼ですが、寡黙な姿に好感がもてます。

    彼の想いを追っていきたいと思います。

     

     

    私が育った町は漁業が中心の街です。

    子供の頃から浜の仕事を手伝ったり、遊ぶ場所も浜だったりと

    海が生活の一部でした。

    そんな環境でしたので、私も将来は漁師になるものだと思っていました。

    しかし、現実は甘くなかったです。

    漁師は収入が不安定であり、博打だと聞いていました。

    親に反対され、私は自衛隊に入隊しました。

    船に興味があり、海上自衛隊に約7年勤務していました。

    このまま自衛隊で一生を終えるものと思っていましたが

    あることをきっかけに漁師になろうと思いました。

    マグロ漁師をめざして「遠洋マグロ延縄漁船」に乗船しました。

    実際に操業してみて、この仕事は体力と根性と強い精神力が必要だと感じました。

    操業場所によっては暑い、寒い、時化、そして睡眠不足です。

    魚が揚がれば仕事は忙しくなり、寝る時間は短くなりますが、水揚げ高があがれば給料が増える。

    そう思うと疲れなど忘れる事が度々ありました。

    いつも大漁という訳ではありませんでした。

    自然を相手にする仕事だけに苦労はいっぱいですが、少しでも多く水揚げできるように

    仕事に励んでいきたいです。

     

    以上

     

     

    遠洋マグロ延縄漁船に乗り、インド洋を巡り、そして間もなく気仙沼に戻ってきます。

    どんな顔して戻ってくるのでしょうか、私の顔を見ての第一声は何でしょうか。

    楽しみなような、不安なような複雑な気持ちです。

     

    大間のマグロ船を見て育ち、遠洋の世界はどんなふうに見えたのでしょうか。

    1年の長期航海で彼は何を感じ、成長してきたのでしょうか。

     

    これは会ってからじゃないと分かりませんね。

    やっぱり入港してくるのを「楽しみ」に待ちたいと思います。

     

     

    人のために何かしてごらん。
    返ってくる「ありがとう」が生きる力になるよ。

    水谷 修
    (児童福祉運動家、教育評論家、元教師、夜回り先生、1956〜)

     

     

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    | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
    連載企画 第28回「海の男にあこがれて」
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      三陸新報の連載スピードに追い付くように

      今日も「海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記」を掲載いたします。

       

      今回紹介するのは、神奈川県出身20歳の青年。

      気仙沼にマグロ漁船見学にやって来たのは昨年の夏、彼が19歳の頃だったと思います。

      ヤル気はあるものの、体の線が非常に細く

      「大丈夫だろうか?」と思ったのが正直なところ。

       

      マグロ漁船を見学しながら、何回も何回も厳しい話をしましたが

      彼からの返事は「大丈夫です、がんばります!」。

      「大丈夫、がんばりますってのは何もしていない状況だから言えるのであって

      頭で理解するだけじゃなく、心に落とし込んで、本当に大丈夫なのか1週間自問自答しなさい」

      みたいなことを話した記憶があります。

       

      いくら19歳と言えども、プロとして漁船に乗るからには

      有言実行をしてもらわなければいけません。

      自らが口にしたことは、何が何でもやってもらわなければなりません。

      それがプロってものです。

      無責任に夢だけ語って許されるのは学生の時だけです。

       

      1週間たったか、経たずか、彼からの答えは「船に乗りたいです。よろしくお願いします」

       

      そのやる気を買い、気仙沼地区に向かい入れ

      実技研修が始まったのですが

      これが、また酷く(笑)

      何をやっても出来なくて、顔を真っ赤にさせながら研修に挑むも

      同じ失敗を何度もしてしまい、一日中講師の厳しい声が響き渡りました。

      途中、私も彼にこの仕事は無理ではないだろうか。。と思うようになり

      船主にも受入れ中止を申し出ようか悩みました。

       

      でも、本人の漁船員に対する想いは非常に強く

      その真剣な表情に「神奈川に帰れ」とも言えず

      徐々に彼を信じてみようと思うようになりました。

       

      今となっては、彼を信じて本当に良かったと思っています。

      まだまだ未熟なところはありますが、有言実行しているところは

      素晴らしいと思っています。

       

      彼のその強い想いを、皆さんに少しでも知っていただきたいと思います。

       

       

      私は神奈川県横浜市出身の二十歳です。

      高校を中退してから働きはじめ、前職は鉄筋工をしていました。

      もちろん楽しかったこともありましたが、職場での暴力などもあり何か物足りなさを感じる日々を送っていました。

      漁船に乗りたいという気持ちはあったものの、漁師という仕事が身近ではなく

      なかなか行動に移せず半ば諦めておりました。

      一昨年に年の離れた弟が生まれたのですが、その子の父となる私の養父は昨年亡くなりました。

      生前は口うるさく「やりたいことをやれ」と言われ続けていました。

      その言葉がきっかけとなり漁師になろうと決意。

      すぐに行動に移しインターネットを検索。

      徹底的に探し目に留まったのが宮城県北部船主協会の吉田さんの書いているブログ、「漁船員になろう!」でした。

      一通り記事に目を通し、洋上での船員の感想や状況などが詳しく書かれており

      もともと漁師と言っても、正直、マグロ漁船とは考えていなかったのですが

      ブログを読み、この仕事をしたいと自分の思うまま吉田さんに電話をかけました。

      その後は気仙沼へ行きマグロ船内に案内され、船員室、機関室などを見学し

      全体の流れなどの説明を受け、その日は日帰りで帰りました。

      吉田さんから「この環境の中での仕事はキツイ。睡眠時間も少ないなど、これからを考慮したうえで

      本当に乗船したいと思ったら1週間後に連絡して欲しい」と言われたのを鮮明に覚えています。

      実際に●●●丸に乗船し最初に経験したのが船酔い、そして仕事がキツイことでした。

      船酔はご飯を食べてもすぐに気持ち悪くなり、トイレで吐き、寝ても頭や体は重く

      これがいつまで続くのかと不安な気持ちしかありませんでした。

      何とか三日ほどで治まりましたが、中には2〜3週間続く人もいると聞きました。

      揚げ縄時の作業は13時間あるいは16時間かかる事さえあります。

      疲れると思うこともありますが、がんばろうと自分に言い聞かせてその場を乗り切ります。

      時々時化もあります。

      経験した事のない波の破壊力。

      常に神経を使い、怪我などをしないよう心掛けることが大切だと思います。

      ある日、ブランの入っているバスケットをコンベアへ運び終わった時、自分がいる方向に高波が押し寄せ転倒したのですが

      幸い怪我もなく、あらためて波の恐ろしさを体感しました。

      気の緩みや慣れなどが事故に繋がるように思いました。

      時々疲労によりくじけてしまう時、弱気になることもありますが

      雨上がりの虹や満天の星空の自然現象に遭遇した際は、嫌なことや疲れなどが自然と楽しさに変わり

      チャレンジ精神が湧いてきます。

      マグロ漁船は目標に向かって頑張ろう、やってやろうと思わせてくれる職業だと私は思うのです。

      漁労長をはじめ、日本人幹部の皆さんには仕事以外にも道徳や人生において大切な事まで指導していただき感謝しております。

      今はまだ仕事も全然分からなく、覚えも遅い自分ですが、指導してくださる幹部の方々の仕事を手本とし

      どのような場面でも対応できる人間になりたいと思っております。

      将来は、本船の石田機関長のような機関長をめざし、日々知識を習得し、邁進していきたいと思います。

       

      以上

       

      いかがでしょうか。

      これを読んでますます、受け入れて良かったなぁ〜と心から思います。

      本当に素直でいいヤツです。

      家庭環境以上に、人や愛情に恵まれて生きてきたんだなと感じます。

       

      また「石田機関長のような機関長になりたい」と大きな目標を掲げましたね〜

      では、これも有言実行してもらいますよ!!!

      将来が楽しみです!

       

       

      ひとつでもいいから、好きなことを見つける。
      見つけたらとことん追求。
      ひとつをクリアしたら、次のステップへ。
      これを続けていくことで、自分に自信が生まれる。
      そして、また新たな目標に向かって挑戦していく。

      土田和歌子
      (車椅子アスリート、1974〜)

       

       

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      | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 16:41 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
      連載企画 第27回「海の男にあこがれて」
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        紹介が遅れっぱなしの「海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記」

        紙面では32回まで進んでしまっております。

        他地区の皆様にもご紹介したいとの思いからブログにも掲載しているのですが

        皆様にお伝えしたい事が多く、ここ最近は週二回更新をして、ようやく第27回目をご紹介するにいたりました。

         

        この企画なのですが、最近地元の方からは不評というか不満と言いますか

        あまり良い話が聞こえてきません。

        もちろん、素晴らしい企画だとおっしゃって下さる方も多いのですが

        私としては「不評、不満」という部分がとても気になります。

         

        どの辺がおかしいと思うのかいろいろ聞いてみました。

         

        A「現実のマグロ漁船はとてもきつくて辛い。なんでこの企画は良いことばかりを書くのか」

        B「あまりにも文章が上手すぎる。海の男は書くのも話すのも苦手なはず。これは不自然。」

        いろいろあるのですが、代表的なご意見はこの2つかなと思ってます。

         

        どちらも元マグロ漁船員だと伺ってます。

         

        まず、Aの方。

        「マグロ漁船員はとても大変で辛いことだらけ、閉鎖的な船内の暮らしが1年も続くので刑務所に入ってるも同じ。」

        少々過激ですが、このようなことを書いてもらいたいのでしょうか。

        過激な内容を読んでもなおマグロ漁船に乗りたいという人こそ、本物だと仰りたいのでしょう。

        Aの方は何十年も家族のため、我慢に我慢を重ねて船員生活を送ってきたのでしょうか。

        確かに表現は過激であれ、辛いことが多く、船の中で1年もの間、同じメンバーで暮らすということは紛れもない事実です。

        でも、私から見れば可哀そうな人生でしたね。

        どんな事情でマグロ漁船に乗ったにせよ、そこにある魅力を見出そうともせず、苦しいと思いながの数十年は辛かったでしょう。

         

        私は新人らにはそんな人生を歩ませたくはありません。

        苦しさを越えた先にある魅力を見出して欲しい、この苦しさを越えた者にしか見えない何かを見つけて欲しいと伝えております。

        だから、厳しい環境の中にいるにも関わらずプラス思考の言葉が多いのだと思いますよ。

         

        そして、Bの方。

        この原稿は激務の合間を縫って、眠い目をこすりながら書いているので

        とても分かりにくい文章になってる場合もありますので、最低限の校正は行っております。

        それはお許し願いたいと思います。本人の伝えたいことを多くの人に知ってもらうが優先なので仕方がありません。

        それと、書くのも話すのも苦手というのは完全な先入観ですよ。

        時代が変わったのです。

         

        前段が長くなりましたが、「第27回海の男にあこがれて」をご紹介いたします。

        今回は兵庫県(本人曰く、品が良くておしゃれな)神戸市出身26歳の青年です(笑)

         

        海の男にあこがれて,マグロ漁船

         

        私は兵庫県神戸市出身です。

        地元神戸は港町でもあるので、小さな頃から海や船を見慣れていました。

        漁師を考え始めたのは二十歳の時。

        当時勤めていた会社では漁業に携わる方たちと話すことが多く

        その方たちの影響を強く受けました。

        その後数年は、自動車関係の仕事をしていましたが、漁師に対するあこがれもあり退社。

        そして、宮城県北部船主協愛の門を叩きました。

        そこで聞いた話は想像を絶する者ばかりで、何度も何度も「覚悟はできているか?」「腹はくくったか?」と

        耳にタコができるほど言われました。

        実際にマグロ漁船に乗ってみての感想は「過酷」。

        その一言に尽きます。

        まずは睡魔。

        とにかく眠たいです。

        基本的に休みはほとんど無く何十日も連続で操業するので、常に寝不足状態になります。

        次に時化。

        これは口で言っても伝わりにくいのですが、クロマグロの操業中は特にキツイです。

        台風並みの強風に加え、何度も何度も「波の壁」が迫ってきます。

        そして、少なくとも操業中は体のどこかが必ず痛いです。

        手の痛みが無くなったかと思えば、足を痛め、腰を痛め、、、

        怪我とは常に隣り合わせです。

        マグロ漁船の船員はほとんどがインドネシア船員で、考え方や文化がまったく違います。

        ですから、それがストレスになることも多々あります。

        しんどいことばかりじゃないか、、、と言われそうですが、これが「現実」です。

        80%は「しんどい」、つらい事ばかりです。

        ただ、残りの20%が格別なんです。

        100キロ近いバチやキハダ、200キロを超えるクロマグロを全員の力を合わせてデッキに揚げた時だけは

        体の痛みや疲れは吹き飛びます!

        ましてや自分で引っ張って魚を揚げた瞬間は格別で、この仕事じゃないと味わえないと思います。

        後はいろいろな国に行けるのも魅力のひとつです。

        ラスパルマスの夜の街で大金をドブに捨てるような痛い経験をしたのは秘密です(笑)

        まだ、1年目の私が言うのもおこがましいですが、これからマグロ漁船に乗ろうとしている人たちは

        もう一度ゆっくり考えた方が良いと思います。

        生半可な覚悟ではしんどい思いをするだけです。

        ただ、何を楽しいと感じ、何をしんどいと感じるかは人生それぞれなので

        こればかりは経験してみないと分かりませんね。

         

        以上となります。

         

        これは初航海の時の感想。

        そして彼は今、二航海目に挑んでおります。

        2割の「格別」がまた海へと向かわせるのでしょうね。

         

        関西弁を流暢に操る彼のトークは絶品!また色んな沖での話を聞かせてもらいたいですね〜!

         

         

         

        我々の苦悩は、とことんまで経験することによってのみ癒される。

        マルセル・プルースト
        (19〜20世紀フランスの作家、1871〜1922)

         

         

         

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        | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 09:12 | comments(2) | trackbacks(0) | - |
        連載企画 第26回「海の男にあこがれて」
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          書きたいことが沢山あって、紹介が遅れっぱなしの「海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記」

          大変申し訳ございません!!

           

          今回紹介しますので、福岡県福岡市出身のOくん(21歳)

          電話面談でなかなか自分の思いが伝わらないと、わざわざ漁業就業支援フェア(仙台会場)に参加して

          私に思いをぶつけてきた強者です(笑)

          その時の様子は、昨日のことのように覚えてますよ!!

           

          それでははじまり、はじまり〜

           

           

          私は福岡県福岡市出身です。

          福岡市では「博多どんたく」や「博多山笠」など有名な行事が毎年行われております。

          私がマグロ漁船に乗ろうと思ったきっかけは、ブログ「漁船員になろう!」を読んだことです。

          転職を考えていた時にインターネットで見つけて、その熱意や出港していく漁師の皆さんの写真を見て

          「かっこいいな!!」と思ったからです。

          マグロ漁船の魅力は、外国の港に寄港できることと、毎朝刺し身を食べられることです。

          出港の時や入港の時にたくさんの人に見送られたり、迎えられたりすると

          それだけで誇らしい気持ちになります!

          マグロ漁船の苦労は、携帯電話が常に圏外という事です。

          はじめの頃は癖で友達に電話しようとしたり、インターネットを開こうとしましたが

          やはり圏外です。

          その度、「遠いところに来たな」と実感しました。

           

          しかし、マグロ漁船はこういった不自由があるから、ちょっとしたことに喜びを感じます。

          正月には船頭様が早く起きて、全員に豪華な海鮮料理を作ってくれました。

          あの味は陸では味わえないと思います。

          その他にも、船頭様をはじめ、諸先輩方の優しさに支えられて

          私は今日も元気に仕事をしています。

          私も早く資格をとって、皆さんのような寛大で優しい幹部船員になりたいです。

           

          以上です。

           

          やはり、携帯電話が圏外になり続けるという事は

          若い人にはすごくストレスになるようです。

          船で洋上から日本に帰国する時などは小笠原諸島付近でいったん電波が入るのですが、その1時間前くらいから

          携帯電話を眺め「電波よ入れ!電波よ入れ!」と念じたり、時にウルトラマンの変身のように

          携帯電話をもった手を高く上げて、わずかな電波を拾おうと探したりもするようです(笑)

           

          この気持ちは長期間そのような状態になった人にしか分からないでしょうね。

           

          彼はとても人情味が厚いところがあり、お世話になった人の為にもがんばりたい、逃げ出すわけにもいかないと

          いつも言っています。

          時折、洋上から「元気でやってます!」と電話報告をしてくれます。

          彼のそんなところが嬉しくて、受け入れて本当に良かったと思っています。

           

          今、彼は2航海目にチャレンジしていて、出港の直前に一緒にお酒を飲む機会があったのですが

          彼の熱い思いに私も思わず感動して涙目になったり(笑)

           

          今後も彼をサポートし続けていきたいと思います!

           

           

          周りの人すべてに支えられて

          いまの自分があるというふうに感謝をして毎日を過ごす人間と

          「これは俺がやったから、これくらいの成功は当然だ」と傲慢に開き直る人間とでは

          どれだけ将来の差が出てくるだろうか。
          本田健(著述家)

           

           

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          連載企画 第25回「海の男にあこがれて」
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            今日は「海の男にあこがれて」をご紹介したいと思います。

            もう第25回まで来ちゃいました!もう2年間もやってるんですね〜

             

            今回紹介する新人漁船員は福岡県久留米市の19歳の青年。

            高校を卒業と同時に気仙沼にやってきました。

            彼は総合格闘技をやっていたこともあり、屈託のない笑顔の下には鋼のような肉体を兼ね備えている事に加え

            性格はとても素直で、裏表がなく、言われた事を素直に実行する、誰からも愛されるキャラクターも持っているんです。

             

            そんな彼の日常を見てみましょう〜!

             

            海の男にあこがれて(稗田寛平).jpg

             

            私は福岡県久留米市出身です。

            久留米市とはいっても内陸なので、地元は山や緑が多く海まで2時間近くかかります。

            漁師の仕事を考え始めたのは高校卒業間際で、先生との何気ない世間話からでした。

            それからは毎日インターネットで漁師について検索しました。

            そして、仙台市で開催される漁業就業支援フェアの記事を見つけ、親と共に参加し話を聞きに行きました。

            会場では、宮城県北部船主協会・勝倉漁業蠅離屐璽垢帽圓ましたが

            そこで得たものは魅力的な話ではなく、身も凍るような事故の風景を笑顔で話す会社の部長さんや

            一切歯を見せず真剣に話をされる船主協会の吉田さんのオーラ。

            この人達が支えている人たちは、どんな凄い方達なんだろうと思い、自分もその方達の下で働いてみようと決心しました。

            海の上での仕事は、魚はもちろんのこと、縄、出刃、機械、夕焼け、朝焼け、辺り一面の海、インドネシア人との生活

            私にとっては新鮮な事ばかりでした。

            毎日の操業は勉強の場で、危険な事もあります。

            実際に、初めてモリで魚を突こうとした時に、誤って先輩に先を当ててしまいました。

            ホントに危なかったです。

            船頭様をはじめ、船長、機関長、甲板長、一等機関士、一等航海士、先輩、みんな心が広く穏やかで

            時には叱ってくれ、時には少し褒めてくれる。

            少しでもこんな方たちに近づきたいです。

            この仕事の魅力は、船という国で少人数の船員と支え支えながら、心から他人とぶつかれて

            常に考えさせられ、清心でき、遠くにいる家族や身内の大切さを感じられることです。

            今後は私が憧れていた漁師への道を少しずつ歩んでいけたらと思います。

            最後に、就業フェアで被災地を訪れたとき、私は何か復興に関われないかなと思いました。

            気仙沼の居酒屋の大将は、私に「君に出来ることはないよ」と言ってくださいました。

            それまで気づきませんでした。被災された方々の頑張りで、こうして気仙沼を知ることができ

            バックアップされて、私は今、海の上で働けています。

             

            以上です。

            これからも、この仕事が続けられるよう、会社と共にいろんな方面からバックアップしていきたいと思います。

             

            いま、彼のような十代の少年からの応募がとても多くなっています。

            昨年の夏からこのような現象があったのですが、今年1月からは本格的に多くなってきました。

            中学三年生が問い合わせをくれて、中学を卒業したら船に乗りたい。可能ですか?

            今高校1年ですが、船に乗れるのであれば退学して是非船に乗りたい!

            こんな問い合わせが非常に多くなっております。

            そういえば、漁業就業支援フェアには小学生の参加者が増えてきました。

            どの会場にも1人はいます。

            顔も真剣そのもので、気軽に「頑張って!」なんて声掛けができないほどに真剣です。

             

            何となく時代が変わってきたように思います。

            「学歴」というものに疑問を持つようになってきているのではないでしょうか。

            学歴をつけても生かせていないことが非常に多い。

            非正規雇用のスパイラルから逃れられず、苦悩している人も多い。

            「学歴」をつける為に高額な借金を背負い、豊かな未来を手にするはずの進学なのに

            時に破産してしまうおかしな時代です。

             

            「学歴」より「学力」。

             

            そこまで学力を身に付ける必要性を感じないという人は、中卒でも高卒でもいいじゃないか。

            自分の居場所がそこにあると感じるのであれば、進学に拘らずそこに飛び込めばいいじゃないか。

            頼まれた仕事を一生懸命頑張っていれば、かならず大きな役割を与えられる。

            その役割を全うし続けていけば、大金を稼げなくとも、精神的に豊かな人生を送れるのではないだろうか。

             

            世の中がそう感じている証のように思えるのです。

             

            「働き方を選べる」

            こんな大義名分のもと、非正規雇用が蔓延し、時に「金の卵」と言われた若者達が駒のように扱われている。

            「俺は大学をでたのに、こんな仕事をしている」

            自由な生き方を選んだはずなのに、人との比較で苦悩する若者。

            「俺は学歴がないからこの程度の仕事しかない」

            能力はあるのに、日々自信を喪失していく若者。

             

            「マグロ漁船は自分次第でぐんぐん成長できる最高の職場」とは言いませんが

            学歴があってもなくても、成長できる大きなチャンスはあるように思います。

             

            職場は人生を変えるほどの大きな出会いがある場所。

            その場所で若者が成長できるよう、現役乗組員も自己の成長を遂げて

            尊敬されるような人格を手にする努力はしていかなければなりません。

            今日紹介した青年のように、よき先輩方と出会うことで

            大きな成長を得られる場であることは間違いないのです。

             

            我々は受け入れる環境をもっともっと良くし、若者であふれ永続できる港を創り出す覚悟をもたなければならないと

            彼を見て思っております。

             

             

            何のためにやっているのかよくわからないのに

            とにかく時間を費やしているのは努力するふりをしているだけです。

            正しく努力するコツは、「何のために」という目的を常に意識することだと思います。

            丹羽宇一郎(伊藤忠商事会長)

             

             

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            | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 14:19 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
            連載企画 第24回「海の男にあこがれて」
            0

              皆さんへのご紹介が遅れておりますので

              「海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記」を連続でご紹介いたします!


              本日登場しますのは、なんと地元気仙沼市出身のO君22歳!

              彼も船に乗る前はだらけた生活をしており「このままじゃいけない・・・」と思うばかり

              そんな時に、この「漁船員になろう!」に掲載されている洋上日誌のコーナー

              「Rookie Fisherman Diary」を読んで感銘をうけ、マグロ漁船に乗ることを決めたわけです。


              そして、彼が洋上に旅立ち

              書いた洋上日誌が次の若者へと繋がっていくのです。

              5月に放送されたNHK「きたれ!マグロ漁師」で

              主人公となった新人漁船員Hくんが感銘を受けたという洋上日誌が彼の日誌だったのです!!

               

               

               

              気仙沼地区に集まってくる若者の数は、全国的にみても群を抜いています。

              受入れいるマグロ漁船の数が多いというのもありますが

              このような感動の連鎖という強力な繋がりがあるからこそなのです!


              ブログに掲載されていた新人漁師に憧れてマグロ漁船に乗った。

              でも、そのわずか数か月後には「憧れられる」立場になってしまった。

              それだけ現場の「生の声」はもの凄いパワーを秘めているのです。


              そんな彼の洋上生活をご覧いただきたいと思います。

               

               

              <記事抜粋>


              私は幼いころから海が好きです。

              進路を選択しなければならない中学3年の頃

              遊ぶことしか頭になかった私は、何も考えず「海」というイメージだけで

              気仙沼向洋高校海洋科へ進学しました。

              授業の中に長期航海の実習があり、2か月間の航海を体験しました。

              実習自体はとても楽しかったです。

              ですが、自分の進路から船に乗るという選択肢は消えました。

              楽しいというのは実習生という立場からの気持ちで

              作業も少なく見学のみ。毎日友達の部屋に集まり遊んでいただけだったからです。

              自分の仕事として考えたら辛い力仕事、長時間の揚げ縄作業、携帯電話の電波も入らない洋上での生活に

              当時高校生の私が率直に感じたのは「ありえない」という気持ちでした。


              そんな私がなぜ今、漁船員になりたいと思ったかというと

              高校を卒業後、そのまま地元に就職して3年がたっても

              相変わらず遊ぶことしか頭になく、将来に夢があるわけでもない。

              向上心もわかず、やりたいことをやっているわけでもない。

              毎日ダラダラとした生活の繰り返しに「このままでいいのか?」と自分自身に納得ができなくなっていました。


              そんな時、何を思ったのか、一度は「ありえない」と思っていたはずの漁船員が頭に浮かびました。

              何気なくインターネットで「マグロ漁船」と検索しました。

              この時はまだそんなに強い気持ちではありませんでした。

              そしてヒットしたのが宮城県北部船主協会吉田さんのブログ「漁船員になろう!」でした。


              自分と同じ年代の新人漁師さん達の記事。

              その強い心に感動し、夢中になって全てを読み終え

              その時には、もう頭で考えるよりも先に体が動いていました。

              すぐに電話をかけ、話を聞きに行きました。

              厳しい話も沢山されましたが、もう迷いはありませんでした。

              それからはトントン拍子に事が決まり、最初に船主協会を訪れてから2か月ほどで乗船となりました。


              私の乗船する遠洋マグロ延縄漁船「第●●●丸」は海外からの出港で

              飛行機での出発当日は、そんなに実感が湧きませんでしたが

              羽田空港に着いたころだったと思います。

              急に不安が押し寄せてきて、ほとんど口を開かなくなったのを覚えています。

              しかし。現地に着き、船を目の前にし、すぐに不安は吹き飛びました。

              「頑張ろう」そう強く思いました。


              インドネシア船員とも合流し、思っていたよりも日本語が上手。

              みんな面白くて安心しました。

              実際に会うまではかなり不安でしたが、出港前にはもう打ち解けていました。

              そして、大きな期待を胸にいざ出港。

              不思議と船酔いは全くしませんでした。

               

               

              いよいよ操業開始。絶望しました。

              学生の頃に作業風景を見ていたのでイメージは出来ていましたが

              作業のスピードに圧倒され、何をしたらいいのか分からず

              1日2日はただ見ているだけでした。

              実際に作業に手を出してみても何もできず、徐々に仕事の流れは掴んでいきましたが

              連日にわたる長時間の作業、眠気や疲労から自分への甘えも生じてしまい

              毎日怒られ、悔しさと逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。

              しかし、ここは洋上。見渡す限りの海。

              携帯電話の電波も入らず気を紛らわせる娯楽もない。

              正直、船に乗った事を後悔しました。

              そんな気持ちのままクロマグロの操業が始りました。

              立っていられなほどの時化、手が動かなくなってしまうほどの寒さ

              頭から波をかぶることもありました。

              そんな中で普段のメバチマグロの2倍から3倍もあるマグロを引張る。

              大げさではなく「命がけだな」と思いました。

              しかし魚が揚がった時の喜びも倍でした。

              みんなが一つになり長時間逃げ回る魚を引張る。

              息が切れるなか船に揚がってきた魚を見た瞬間、覚悟が決まりました。

              この仕事の魅力とやりがいを見つけました。

              言葉では言い表せない気持ちの高ぶりを今でもしっかりと覚えています。

              この時から仕事に対する姿勢が変わりました。

              それからは徐々に仕事を覚え、今ではみんなのスピードに付いて回れるようになり

              時には冗談も言い合いながら「仕事と睡眠」

              それだけの生活なのに充実感のある楽しい毎日になっています。


              しかし、まだまだ手を出せない作業もあり、分からない事も多く、力不足でみんなに助けてもらってばかりなので

              一日も早く一人前と認めてもらえるように頑張るとともに

              海技免状を取得し、まずは航海士を目指していこうと思います。

              今の私がこんな事を口にしても笑われるだけだと思いますが

              目指しているのは船の頭「漁労長」です。

              毎日夢中になっていたので、気がつけば1歳年を取り

              年も越していて、今航海も残りわずかとなりました。

              気仙沼に帰って1年分の楽しい思い出話を語り合いながら

              友人たちと交す酒が今一番の楽しみです。

               

              以上です。

              二回分なので、ボリュームたっぷりでしたね(笑)

              この青年も先月帰国していて、話を聞くとやはり「楽しかった」。

              「仕事、メシ、寝る」これしかないけど楽しいんです。

              具体的に何が楽しかったと聞かれると答えられませんが「楽しかった」です。

              ん・・・「仕事が好きなんでしょうね」

              と言ってます。


              仕事自体に楽しさを見出す素晴らしさを知れて、本当に良かったと思っています。


              口にしても笑われるだけ、としながら将来は漁労長になりたいという。

              いいんです。笑われても。

              人の夢を笑う者は、本来は笑う資格のない人達。

              「所詮」という非常に残念な言葉を用い、努力することから逃げている人たちです。

              でも、資格のない人達がいるおかげで

              悔しいと思う事ができ、自分の夢をさらに明確にできる有難い人達でもあります。


              その悔しさを「今に見ていろ」に変換し、漁労長に向けて諦めず歩み続けて欲しいと思います。

               

              小学生の頃、毎日野球の練習をしていると

              『あいつプロ野球選手にでもなるのか』と笑われた。

              結局、プロ野球選手になれた。

              米国に行く時も『首位打者になってみたい』と言って笑われた。

              でも2回達成できた。

              子供の頃から、人に笑われてきたことを常に達成してきた自負はあります

              イチロー[鈴木一朗]
               (プロ野球選手・メジャーリーガー、1973〜)

               

               

              【カツオ・マグロ漁船の求人(募集)、給料等に関するお問合せ先】
              乗組員の募集(未経験者可)につきましては随時おこなっておりますのでお気軽にお電話ください!
               名 称:宮城県北部船主協会付属船員職業紹介所
               住 所:宮城県気仙沼市港町508-2 福徳第二ビル2階
               電 話:0226−22−0793(月〜金)
              メール:senkyo☆biscuit.ocn.ne.jp(☆部分を@に変えてください)
               担 当:吉田鶴男

              | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 14:16 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
              連載企画 第23回「海の男にあこがれて」
              0

                三陸新報に連載されております人気?企画「海の男にあこがれて」の第23回をご紹介いたします。
                少し紹介ペースが遅れております〜〜すみません。
                先ほど第27回の原稿を三陸新報に入稿しました。
                これからも30回、40回・・・と続けていきたいですね!

                紹介する前に少し告知をさせてください。
                NHK「きたれ!マグロ漁師」についてです(またかよ!って思わないでね・笑)
                JRのトレインチャンネルでの放送概要が変更になりましたので
                あらためて告知いたします。

                トレインチャンネルって何?って思われる方。
                電車の乗降口の上部にモニターが設置されてますよね?
                これです。

                トレインチャンネル.jpg

                このモニターで「きたれ!マグロ漁師」の1分バージョンが放送されるのです!

                放送時期:7月上旬から1週間
                放送路線:山手線、中央線、京浜東北線、京葉線、埼京線、横浜線、南武線、常磐線
                放送時間:始発から終電までの20分に1回繰り返し放送


                とんでもない規模での放送ですね〜見る人は頻繁に見るんじゃないでしょうか
                放送後の反応がとても楽しみですね♪

                それでは紹介を始めます!

                第23回「海に男にあこがれて!」

                海の男にあこがれて(佐藤雄介).jpg

                私は小さい頃から海が大好きで、よく父親や友達と釣りをして遊びました。
                そして、元外航船員だった父の話を聞いているうちに
                自分も将来は船乗りになりたいと思うようになったのです。

                漁師になれる方法を探していると、仙台市で「漁業就業支援フェア〜漁師の仕事!まるごとイベント」
                という漁師専門の就職相談会があることを知り、漁師になるにはこれしかないと思って参加しました。
                そこに出店していた●●●●(会社名)の●●丸にお世話になることになり
                晴れて遠洋マグロ漁船の漁師となりました。


                乗船してみると毎日が最高に楽しいです!
                いろいろ難しいこともありますし、まだ分からない仕事もあります。
                それに自分の悪いところもたくさん見つかり
                それを直せるよう毎日努力し勉強しています。

                陸にはない楽しさが海にはあります!
                でも、それは乗ってみないと分からないと思います。

                いろいろな種類の新鮮な魚が食べられることも魅力で、個人的には「メカ」が好きです。

                楽しいことばかりではなく、辛いこともあります。
                遠洋マグロ漁船に乗っていると家族や友人に会ったりすることができません。
                物が無くなった時にはどうするか、という不安もあります。
                それに、自分は乗船して5か月くらいなので本当の苦労をまだ知りません。
                これから何年も、何十年も乗るのでそのうち分かると思います。

                ある日、「山(ブリッジ後方)」に用事があり、階段を上がっている時に
                船が急にローリングして階段を踏み外し、手すりのない方に倒れてしまいました。
                それで鉄のドアに頭を打ち付け、3〜4針も縫ってしまいました。
                今後は気を付けたいと思います。

                休みの日にはみんなで髪を切ります。
                自分は3か月くらい前に切りましたが、あまり伸びてきません(笑)
                陸にいるときはゲームやインターネット、釣りなどをしていましたが
                船に来たら何もすることがなく無趣味になってしまいました。

                将来の夢は海技免状を取得して機関長になること。
                そして●●丸を支えていけるようになりたいです。



                以上となります。
                嬉しいことがいくつも書いてありましたね!
                「乗船してみると毎日が最高に楽しい!」
                「海技免状を取得したい」
                「機関長になりたい」

                実のところ、彼はすでに帰国しており
                いろいろと話したのですが、最初の3か月くらいはもの凄く大変だったし
                もの凄い言葉で怒鳴られ、まさに地獄のようだったとのこと。
                でも、慣れて周りが見えてくると仕事も楽しくなり
                自然と先輩たちの言葉も穏やかになり過ごしやすくなっていったと言います。

                やはり永遠に続くよう錯覚する、最初の「三か月地獄」を乗り越えての「楽しい」なんですよね。

                この原稿にもあるように、常に危険と隣り合わせ。
                先輩たちは新人達の行動の中で小さなスキを見つけると、即座に厳しい言葉で叱責します。
                小さなスキが一瞬で大きな事故へと豹変した幾多の現場を見ているからこそなのです。

                私は逆の要素がとても大事だと思っています。
                お腹がすかないと食べ物の本当の美味しさや大切さが分からないように
                困難を乗り越えないと普通の素晴らしさが分からないように
                本質を追及するには逆の要素がとても大事になるのです。

                ですから
                マグロ漁船のような長時間過酷な労働を行う場合に大切な事は「辛い」の逆にある「楽しい」
                「忍耐」ではなく「夢中」なんだと思います。
                しかも、楽しいも「一瞬」の追及だと思います。

                マグロを引き揚げた時の「一瞬の感動」が生活に充実を与え
                先輩船員との落ち着いた「数分の会話」がやる気を与えるのです。

                昭和の時代から見ると「生ぬるい」と言われる方もいらっしゃるかと思いますが
                そんな方々も若い頃は先人に同じことを言われていたに違いありません。
                仕事は苦痛であってはいけません。
                仕事は「幸福」なことであることが理想です。
                苦痛な仕事にいい仕事などあり得ません。

                大型漁船の漁師もお金だけではない「幸福」を追求する時代になってるのだと思います。
                もちろん、お金も大事なので両立しなければいけませんよね。


                人間の一生は誠にわずかの事なり。
                好いた事をして暮らすべきなり。
                夢の間の世の中に、好かぬ事ばかりして、苦しみて暮らすは愚かな事なり。

                山本常朝(江戸時代の佐賀鍋島藩士/ 1659〜1719)




                【カツオ・マグロ漁船の求人(募集)、給料等に関するお問合せ先】
                乗組員の募集(未経験者可)につきましては随時おこなっておりますのでお気軽にお電話ください!
                名 称:宮城県北部船主協会付属船員職業紹介所
                住 所:宮城県気仙沼市港町508-2 福徳第二ビル2階
                電 話:0226−22−0793(月〜金)
                メール:senkyo☆biscuit.ocn.ne.jp(☆部分を@に変えてください)
                担 当:吉田鶴男

                | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 14:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
                連載企画 第22回「海の男にあこがれて」
                0
                  掲載が遅れておりました「海の男にあこがれて」。
                  今回は第22回分を掲載いたします!

                  岩手県北上市出身の26歳
                  元気いっぱいで、人間的にとても魅力のある好青年です。
                  仕事、会話、遊び、全てに長けており
                  おまけに文才まで兼ね備えているので驚きです。

                  その溢れる才能をご覧ください。

                  海の男にあこがれて(玄本憲治).jpg

                  自分がマグロ漁船に乗りたいと思った理由は
                  漁師の世界で自分はどこまで通用する人間なのか試したいと思ったからです。

                  かねてより漁業には興味がありましたが、自分は内陸に住んでいたので
                  漁業には全く縁がありませんでした。
                  興味本位でネットで漁業を調べていたところ
                  今の会社の専務さんがやっている「清福丸ブログ」を見つけました。

                  そこには、続々と遠洋マグロ船に乗船していく
                  若い新人乗組員の様子が克明に書かれていて
                  内容を読めば読むほど刺激を受け、気付いたら清福丸を運営する会社へ電話をかけていた
                  という次第です。

                  数ある漁業の中で、なぜマグロ漁船を選んだかというと
                  船と言えばマグロ船だろ、という考えが自分の中にあったからです。

                  電話をかけてからはあっという間で、会社さんの素早い対応のおかげで
                  面接後に採用をもらう事ができ、その月末には出港というスピードで乗船させてもらい
                  現在にいたります。

                  出港して20日程で漁場へ到着。
                  漁業に対してまったく知識が無いので不安を残したまま、ついに操業が始りました。
                  初日はまさにクソミソでした。
                  目が回りそうな速さで仕事をこなしている自分以外の全員。
                  何もできない自分。
                  それでも襲ってくる強烈な船酔いに最後はどうにもならず、カッパを着こんだまま
                  乾燥室で倒れこんでいたら、ボースン(甲板長)に早く起きろと喝を入れられる始末。
                  やはりとんでもない世界だと痛感しました。

                  マグロ漁船の魅力と言えば、無駄遣いできないからお金を貯める事ができる。
                  毎日筋力トレーニングしているようなものなのでマッチョになれる→女にもてる
                  基本的に外国の海での操業なので、補給などで外国の港に入り観光ができる。
                  自分の船はインドネシアのバリ島に入りました。

                  そして、何よりの魅力は、自分のこの手で本物の生きたマグロを釣り上げる事ができる事です。

                  ナイロンのテグスにビシビシと伝わる力強さ、何とか逃げようと水中で暴れまわるマグロ
                  両腕に血管を浮かせながらそうはさせんとする人間。
                  慎重にそれを手繰り寄せ、駆け引きを繰り返しながら舷門へと引き寄せる。
                  そこへ棒カギをガツンと頭に掛け
                  4人がかりで「せーのぉ!!」と息を合わせてデッキへ引き寄せるとビタン!ビタン!と巨体が跳ね回ります。
                  その瞬間、何とも言えない嬉しさや誇らしさを感じることは、漁師としての魅力でもあると思いました。


                  海の男にあこがれて(玄本憲治2).jpg

                  その裏には漁師としての苦労もやはりあります。
                  とことん毎日、時には60日以上休みなしで、体に高負荷な作業を続けるので、あちこちから悲鳴です。
                  特に最初の1ヶ月は手首の痛み、足裏の痛みにやられました。
                  慣れてくると腰の痛み、右肩の痛みがはじまります。
                  とにかく漁師は全員どこかしら常に痛い痛いです。
                   
                  現在、操業110回が終わったところですが
                  今でも痛くなる時があります。
                  痛かろうが風邪ひこうが今日は会社休みます。が通用しません。
                  気合と根性で乗り切るしかないのがつらい所です。

                  あまり比べてはいけないと思いますが、たとえ話をさせて貰うと
                  小、中、高、大学と野球をづっと続けてきたので体力に自信がありました。
                  特に高校野球の頃はきつい練習内容でしたので、体力的につらい事には免疫があると思っていましたが
                  そんな考え、体力や経験は一度船に乗ったらまったくもって役に立ちませんでした。

                  確かに、基礎体力はあるに越したことはありませんが、船乗りは独自な体の動きを要求されるので
                  基本的に体作りは一からスタートでした。

                  もう一つの苦労があるとすれば、自分だけに限るかも知れませんが
                  現在の日本のマグロ漁船の特徴でもある日本人7人、インドネシア人16人という混乗部隊で
                  インドネシア人の数が多いため肩身が狭いことです。

                  日本の船で、外国人にバカにされながら仕事を教わるのは何とも言えない葛藤があります。
                  日本の船で、いつまでも外国人に負けるわけにはいきませんので、実力でぶっちぎりたいと思います。
                  インドネシア人もハングリー精神で仕事をしていますが、バリバリと後ろから追い越しをかけてやろうと思っています。
                  まさに「切磋琢磨」を絵に描いたようです。

                  それでも昔のオール日本人の頃に乗り始めた新人に比べると、今の自分の置かれている環境は恵まれているのかもしれません。

                  それこそ昔から乗ってきた船長や機関長から話を聞くと理不尽な事や、ひどい仕打ちを受けたこともあったと言います。
                  今のこの環境に感謝しながら、これからも精進していきたいと思います。

                  もし、マグロ船に乗ろうかと考えている人がいたとしたら「覚悟を決めて」なんて月並みな言葉は言いません。
                  自分の人間力を確かめてみたい、そう思うなら
                  この個人技の雨嵐のマグロ船は、絶好の自分自身を試す場として考えていいと思います。
                  極限の環境に追いやられたまさにその時、自分がどうゆう人間なのかがわかります。

                  実際に話を聞くと、この閉ざされた船の環境・仕事のつらさ・休みの無い日々など
                  はっきり言うと、男として大事なことは間違いなくここで学べる、です。
                  そう強く感じます。

                  自分はまだ1年目の半分しか経験していない新米ですが、もうひと操業終えて日本へ帰る時には、間違いなく人として、男として強くなったと感じている自分がいます。
                  自分の中の決してお金では買えない「強さ」を手にする事ができているはずです。



                  以上。

                  何度読んでもリアルで面白い文章です。
                  人間力を高める場、それがマグロ船!!

                  若い頃からどれだけ失敗してきたか
                  悔しいこと
                  理不尽なことを経験してきたか
                  その人の人間的な強さを養うのです。

                  積水ハウス社長 阿部俊則



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                  | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 18:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
                  連載企画 第21回「海の男にあこがれて」
                  0
                    このシリーズを楽しみにされていた方々、大変申し訳ありません。
                    「海の男にあこがれて」が第20回で掲載をストップしておりました。
                    三陸新報では第24回まで進んでおり、近日第25回目が掲載される予定です(汗

                    更新回数をアップして追いつけるように頑張ります!

                    今回ご紹介しますのは、岩手県宮古市出身で21歳の好青年。
                    性格がよく、誠実そのもの。
                    本当に素晴らしい青年です。

                    さっそくご覧いただきましょう!

                    海の男にあこがれて21.jpg

                    私がマグロ漁船に乗ろうと思ったきっかけは
                    知人で遠洋マグロ延縄漁船の機関長をしていた方が発した何気ない一言でした。
                    「マグロ船の方がおもっせーぞ!(マグロ漁船の方が面白いぞ!)」
                    当時、短い間でしたが地元の定置網漁船に乗っていた私は
                    その時は「へぇ〜そうなんだ」くらいにしか思っていませんでした。
                    その知人が出船するということだったので、ちょうど休みだった私は気仙沼に見送りに行きました。

                    出船を見に行くのは小学生の時、一度だけだったような覚えがありますが
                    あんまり記憶にありません。
                    なので、初めてのようなものです。

                    見送りに行って最初に驚いたのは船の大きさです。
                    当たり前ですが、定置網漁船とは比べ物にならないほどの大きさで
                    こんなに大きな漁船があるんだと驚きました。
                    宮城県北部船主協会さんのブログ「漁船員になろう!」や
                    会社の専務さんの「清福丸ブログ」に載っている新人研修日誌を読んで
                    マグロ漁船に乗りたいと思う気持ちがだんだん強くなっていき
                    遠洋マグロ漁船に乗ることを決めました。

                    遠洋マグロ漁船に乗って初めて操業(初縄)は立っているだけで
                    作業はほとんどできませんでした。
                    12時間くらいで終わり、近くにいた船長が
                    「もつれは最後に来やすいんだけど、来なくて早めに終わったね」
                    と言っていて、12時間で早くて、もつれが来たらもっと時間がかかるのかとびっくりしました。
                    定置網漁船(網おこし)は、人の数はほとんど変わりませんが
                    2時間から4時間くらいで終わってしまいます。
                    なので、長い時間操業している甲板長や船長、そしてインドネシア乗組員は凄いスタミナだなと思いました。

                    今は操業回数が160回です。
                    初縄の時と比べると、できなかった作業が少しずつできるようになりました。
                    はじめの頃、甲板長に「ブラン投げ以外の作業がちゃんとできるまでブラン投げ作業を担当させない」
                    と言われていましたが、やっと最近、ブラン投げの作業を担当させてもらえるようになりました。

                    できなかった作業が出来るようになると、自分の成長がわかるのはマグロ漁船の魅力のひとつですが
                    一番の魅力は魚を獲る面白さです。
                    大きなマグロをブランで引っ張り、棒カギを使って掛け声をかけて揚げる。
                    やっぱりこれが一番の魅力です。
                    まだ一航海の途中です。
                    ひとつひとつ集中して仕事を覚えていきたいと思います。


                    以上です。
                    これは昨年の秋に書かれた記事になります。
                    長期航海を終え、彼は無事に帰ってきました。
                    そして先月、再び洋上へと向かっていきました。
                    「彼女ほしい」との言葉を残し(笑)

                    IMG_2102.JPG

                    IMG_2104.JPG

                    何度も同じことを書くようですが、彼らの努力がそのまま港の未来へと直結する。
                    知名度が高くても、財力があったとしても
                    港の活性は彼らの努力の上にしか成り立ちません。
                    一声だけでもいい、「がんばれ!」っていう眼差しだけでもいい
                    彼らを応援してあげて欲しいと思っています。


                    今辛いのは過去が楽だったからである。
                    過去が辛いと今が楽である。
                    全ての歴史は繰り返される。
                    痛みを乗り越えた先には確かな希望が見える。

                    松下幸之助
                    (松下電器産業創業者、1894〜1989)



                    私は新人達に必ずいう事がある。

                    マグロ漁船に乗ってからの最低3か月は地獄をみます。
                    文字通りの地獄の世界です。いい事なんてありません。
                    でも
                    命をとられるわけではないし、必ず乗り越えられる。
                    この乗り越えた先に達成感や充実感、そして楽しさが待っている。
                    その地獄を越えずして達成感や充実感を得ようと思うのであれば
                    その言葉を語る資格などない。


                    【カツオ・マグロ漁船の求人(募集)、給料等に関するお問合せ先】
                    名 称:宮城県北部船主協会付属船員職業紹介所
                    住 所:宮城県気仙沼市港町508-2 福徳第二ビル2階
                    電 話:0226−22−0793・22−6116(月〜金)
                    メール:senkyo☆biscuit.ocn.ne.jp(☆部分を@に変えてください)
                    土日祝日用メール:boshu-info☆willcom.com(☆部を@に変えてください)
                    担 当:吉田
                    | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 10:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
                    連載企画 第20回「海の男にあこがれて」
                    0
                      連載企画 「海の男にあこがれて」
                      お久しぶりの登場であります。三陸新報エリア外の方は
                      もう、このコーナー終わってしまったのだろうか?
                      と思った方もいらっしゃったと思います。
                      安心してください、続いてますよ!(決してギャグではありません)

                      調べて見たら8月以来になりますね〜
                      楽しみにしていた方、申し訳ありません。

                      今回、ご紹介する新人は兵庫県芦屋市出身23歳の青年です!
                      記念すべき20回記念ということで、上、中、下の3回に渡り掲載された長編ですが
                      ブログでは一気に掲載したいと思います!
                      それでは、ご覧ください!

                      海の男にあこがれて(廣松孝雄・上・200px).jpg

                      私は6歳の時にブラジルに家族で移住し10年間ほど暮らしていましたので、ポルトガル語は普通に話すことができます。
                      ブラジル人からも「日本人なのにブラジル人よりポルトガル語が上手い」と言われてました。
                      スペイン語圏に住んでいたこともあるのでスペイン語も話せます。
                      漢字は少し苦手ですが日本語も普通に話せます。
                      「外国語訛りが全くない!」と船主協会の吉田さんも驚かれてました。
                      日本に帰って来てからはアルバイト三昧の日々でしたが、どうしても高校に行きたくて妹の学校の先生に教えてもらい、定時制高校に通うことになりました。
                      アルバイトをしながら高校に通い、部活はサッカーをしていました。
                      アルバイトは色々な事情や合わない環境、幼さもあり転々としましたが
                      サッカーだけは3年間諦めずに続け、全国大会では準優勝することもできました。
                      面接の時に社長にサッカーを3年間諦めずに続け、結果を残したことを認めていただき、採用していただきました。

                      なぜ漁船員になろうと思ったのか。
                      それは私たち家族が日本に帰ってきてからというもの、なかなか経済的に困る日々を過ごしており
                      何とかしたいという気持ちを高校に通いながらずっと抱いていました。
                      兄弟は5人。兄はもう結婚しており、親も頼れるのは次男の私だけなんだろうという思いが心の中にいつもありました。

                      私が定時制高校に通いだして1年がたったとき、父がある精神的な病気にかかり、思うように仕事も出来なくなりました。
                      これまで父は私がやることに否定はせず、聞けばなんでも教えてくれる尊敬できる父でした。
                      そんな父が突然の病気になったときは心が張り裂けるような思いをしました。
                      何かにたくさん悩んで父は頑張って来たんだと思いました。
                      その隣で父を支える母もまた少しずつ心が閉ざされていました。

                      ですが、そんな中でも私はしたいことが沢山あり、自分勝手に生きてきました。
                      音楽が好き、サッカーが好き、映画が好き、芸術が好きで、ギター一本でプロの歌手を目指したこともありました。
                      そんな気持ちもあり父からマグロ漁船の話を出されても「なぜ俺がそんなのに乗らなきゃならない!」と強く断っていました。

                      父も若い頃には遠くの海に強い想いを馳せていたのだといいます。
                      病と闘う父と、それを支える母を見て、やはり自分がなんとかしてやらなあかん!
                      これまで育ててもらった感謝の気持ちを形にする時が来た!と思い決断
                      マグロ漁船に乗ることを決めました。こんな言い方をすると凄くやらしく思うかもしれませんが
                      「お金が儲かる!」これで家族に楽をさせてやれる!
                      そんなイメージが強かったからかもしれません。
                      なので、本当に漁師になりたくて乗っている方とは少し気持ちの持ちようが違うのかもしれません。
                      父母、兄弟たちを助けたくて、また友達が困った時に少しでも支えてあげることが出来たら。
                      そんな思いをいつも持っていたからか「お金が儲かる!」という言葉に惹かれたのかもしれません。

                      こうして、私は●●丸に機関員として「やってやんぜ!」という気持ちとともに乗船することになったのです。


                      海の男にあこがれて(廣松孝雄・中・200px).jpg

                      大西洋で操業する●●丸に乗り込み、船頭をはじめ船長、機関長、甲板長、通信長、インドネシア人の先輩方には本当に厳しく
                      そして優しく教えていただきました。
                      まずは投縄作業や揚げ縄作業から少しずつ教えてもらいました。
                      僕は機関員ですが甲板の方も機関の方もちゃんと覚えなければなりません。

                      マグロ漁船は確かに想像していた以上に過酷でした、ですが「やってやんぜ!」という気持ちも気楽にもっていれば何とかなります。
                      むしろ考えすぎたら何もできませんでした。
                      何も考えずがむしゃらにやっていればその頑張りを見ててくれる人は必ずいるからです。

                      例えばマグロの解剖や凍結の中に運ぶ作業、そしてブラン巻きの速さ。
                      とにかく速さ、綺麗さ、丁寧さが大事です。
                      船乗りと言うと大雑把なイメージを持たれている方が多いと思いますが、ところがどっこい
                      汚いと後に響き何もかもスピードダウンしてしまうんです。
                      だから、誰よりも早く、丁寧になおかつ綺麗に仕事をこなす事がマグロ漁船の一番重要なとこでした。
                      マグロの解剖もブラン巻きもインドネシア人の先輩達といつも争うように速さを競うのですが、毎日の仕事で使った事のない手の筋肉を使うため手が痛くて痛くて思うように動きません。
                      でも、それは言い訳にしかならず、痛さなど忘れたくても忘れられないですが、忘れたふりをしてひらすらやり続けます。
                      朝起きてすぐに風呂場に行き、手のひらをお湯で温め、次に機関場の冷凍機にいき、モーターに固まっている氷で手を冷やします。
                      それでもまだまだ使えません。

                      揚げ縄スタート。スナップ外しが始まります。
                      これがまた下手くそなうちは手がめちゃくちゃ痛いんです。
                      はじめはなかなか取れませんがスナップも取れ出すと楽しく、左手、右手、うまい人は後向きて外したりもします。
                      いつも見てて思うのですが、まるで仮面ライダーやスーパーレンジャーが変身する時のような格好良さがあるなーと先輩のスナップを外す姿に感動します。

                      スペインのカナリア諸島にあるラスパルマスに到着する前に、船から「これから着港します」と言う発信をします。
                      その際は英語でも良いのですが、船頭から「廣松、スペイン語が出来るならお前やってみろ!」と言われ挑戦してみたところ…
                      なんと一発OKで無事!ラスパルマスに船を着港する事ができました。

                      ●●丸の船頭は父親のように強く、優しい方で「みんな、俺の船に乗るものは家族だ!」と言われ
                      私はこの丸を選んで良かったと心から思いました。
                      船頭や甲板長からなぜウチの船に来たのか?と聞かれたのですが、選んだ理由は、社船の中で一番船がデカくて、第1と船名についていたからです!と言うと大爆笑されました(笑)
                      やはりなんでも1番が良いのです!

                      こんな感じで、楽しく船の仲間入りをさせていただきたした。
                      今では、船頭、船長、機関長や甲板長にとても可愛がってもらっています。


                      海の男にあこがれて(廣松孝雄・下・200px).jpg

                      そんな中、仕事はもとより一番難しいのはやはり人間関係でした。
                      インドネシア人の先輩船員達はプロであり先輩であるにも関わらず、僕の方が給料が上であるということ。
                      また、機関長や船長、甲板長など歳が離れているぶん理解してもらえないことや、まだ僕が理解できないこともあるし、気持ちのすれ違いもある。
                      他人や自分の良いところと悪いところをお互いに見せ合い家族として生活をしていく、そして仕事も一緒にこなす。

                      インドネシアメンバーとも少しずつ会話をし、みんな何を気持ちの支えにしているんですか?と聞いたところそれは、やはり家族でした。
                      嬉しそうに妻の写真や息子、娘の写真を見せてくれるメンバーを見て、僕は少し孤独にも感じていた心を、みんな一緒なんだとインドネシア人の先輩方の暖かさに凄く救われていました。

                      そして、私が気づいたのは、インドネシア人の先輩方に認めてもらうには誰よりも辛い仕事を選び自分から率先してやることでした。
                      自分から率先してやっていくうちにインドネシアメンバーの私に対する接し方が最初と明らかに違ってきたのです。

                      タカオ!これなら次、本マグロ操業に行く時も大丈夫だ!
                      タカオ!お前は心がいいやつだ!
                      タカオ!メカジキうまいから一緒に食え!
                      タカオ!インドネシアに来たらうちの家に泊まるといい!うまいもん食わしてやる!
                      タカオ!タカオ!…と今でも思い出すと泣けるほどに家族のような暖かさを与えてくれる人たちでした。

                      縁あって今マグロ漁船に乗っています。今はあまり大きくは言えないのですが、将来的にはトップに立ち、これからの日本が誇れる水産業をもっと世界に知らしめていきたいと思います。

                      マグロ漁船は確かに過酷でしんどく、そして危険な仕事です。
                      でも、分かったことがありました。
                      僕みたいな怠け者はこういった過酷なところにいないと生きているありがたみや、感謝の気持ち、腐った根性をやる気に変えるのはこの海の上で荒れ狂う時化にやられながらでなければ絶対に築けない!そう実感しました。

                      そんな僕は今日も…

                      海の黒いダイヤモンドを追いかけて
                      この船とともに大海原を駆け巡ります!


                      彼は移住経験もあることから、ポルトガル語やスペイン語が堪能です。
                      今後はそこにインドネシア語も入ってくるでしょう。
                      文章を読んでいても分かりますが、彼は感謝の気持ちを忘れません。
                      「ありがたい」という気持ちで人と接するから、年齢や国境を越えて繋がるのです。

                      彼は確かに学歴という面では十分ではないかもしれませんが
                      4か国語を操り、さまざまな人とスムーズに繋がれる彼の能力は、何ものには代えがたい素晴らしいものだと思います!

                      彼と接していると、いったい「学歴」って何だろうと思ってしまいます。
                      「必要なのだろうか」とさえ思ってしまいます。

                      ラスパルマスに入港すると、私にラインをくれます。
                      「日々、怒られっぱなしです」と書いてありましたが、何だか楽しそうです!

                      先輩乗組員の方々も気にかけてくれるからでしょう。

                      本当に将来が楽しみな青年です!


                      この世に、粘り強さに勝るものはない。
                      才能?
                      才能があっても成功できなかった例は枚挙にいとまがない。
                      天才?
                      報われない天才という言葉は、すでに決まり文句になっている。
                      教養?
                      世の中は教養ある浮浪者であふれている。
                      粘り強さと断固たる信念だけが、無限の力を持つ。

                      クーリッジ
                      [カルビン・クーリッジ、カルヴィン・クーリッジ]
                      (第30代米国大統領、1872〜1933)




                      【カツオ・マグロ漁船の求人(募集)、給料等に関するお問合せ先】
                      名 称:宮城県北部船主協会付属船員職業紹介所
                      住 所:宮城県気仙沼市港町508-2 福徳第二ビル2階
                      電 話:0226−22−0793・22−6116(月〜金)
                      メール:senkyo☆biscuit.ocn.ne.jp(☆部分を@に変えてください)
                      土日祝日用メール:boshu-info☆willcom.com(☆部を@に変えてください)
                      担 当:吉田
                      | 船員職業紹介担当 吉田鶴男 | 海の男にあこがれて〜新人漁船員乗船記 | 08:43 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
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